ボクシング界に新たなプラットフォームを作るべく亀田興毅氏が立ち上げたボクシング興行3150FIGHT。
食と音楽とボクシングが融合した新たなエンタメ興行LUSHBOMU。
この2つが合体した2度目の興行『3150✖️LUSHBOMU vol.2』が2024年10月12日(土)に愛知県国際展示場で開催されます。
- 矢吹正道選手の世界戦あり!!
- 3150エリートも登場!!
- 緑ジム、LUSHジム期待の若手も登場!!
そんな3150✖️LUSHBOMU vol.2の見どころ・観戦記をお届けします!!
試合の映像はTravel TVで全編無料配信されています。
>>【全編アーカイブ】3150 × LUSHBOMU vol.2 / IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ 矢吹正道世界王座奪還へ
1試合目:勝ち星全てKOのハードパンチャー対決!!
1試合目は60.7kg契約の4回戦。
- LUSHジムの月田翔一郎選手は2勝2KO1敗
- WINNERジムの仲里健太選手は3勝(3KO)4敗(2KO)1分
どちらも勝ち星全てがKOというKO必至の試合が1発目。
会場のボルテージを上げるにはこの上ない試合が1試合目に入りました。
LUSHジムの月田選手に関してはTravel TVで紹介されているので以下の動画もご覧ください。
- 中高はサッカー部キーパー
- それからちょろっと不良の道へ!?
- 結婚して子供が生まれ
- 今はシングルファザー!?
なかなかディープな経歴を持ったボクサーです。
「娘の期待に応えたい」と優しく笑う姿からは想像もつかない。
対する仲里選手は2年振りの試合。
久々のリングで思いっ切り暴れてくるのではないでしょうか。
観戦記:初回と最終回にお互いの強打が
勝ち星すべてKOのハードパンチャー対決は初回に右ストレートを決めてダウンを奪った月田翔一郎選手の判定勝利。
仲里選手も最終Rに近い距離での右フックで月田選手の腰を落とし、あわやダウンという見せ場を作った。
あそこで倒せていればドローだった。
試合全体はダウンを奪ったもののやや月田選手の攻撃が雑になったというか、何かうまく嚙み合わない感じではあった。
月田翔一郎選手はバランスの取れた良い体をしていた。
本来もっとやれるんじゃないか、久しぶりの試合でアジャスト出来ないまま終わってしまった印象でした。
将来性のある選手です。
2試合目:上村健太再躍進へ弾みをつける一戦へ
2試合目にはLUSH緑ジムの上村健太選手が登場。
タイのピーラポン ポンケア選手(3戦3勝3KO)と対戦します。
上村選手は2023年に輪島スポーツジムの磯谷大心選手にも勝利して勢いがありましたが、次戦で佐々木る玖選手に敗北。
佐々木る玖がブレイクするきっかけを作ってしまい、その後の試合も引き分け。
意外なところで足踏みをすることになった上村選手ですが、この試合に勝ってA級ボクサーに昇格するでしょう。
観戦記:ピーラポンのパンチに序盤はびっくり
小柄でずんぐりむっくりなピーラポン選手の体に「これはすぐ試合終わりそうだ」と思ったところが、スタートから驚きの強打と回転力。
これに後手に回った上村選手。
その後も前進するピーラポン選手の強打に会場がどよめく展開。
クリーンヒットはもらっていないが見栄えは悪い。
しかし徐々にこのスタイルに慣れて距離を支配。
4R以降は完封し、自分の距離で戦いワンツーからボディでリードを広げていきました。
判定は3者59-55でやや意外でした。
もっと僅差のジャッジもいると思ったピーラポン選手の健闘ぶりでした。
上村選手、試合前は相手がオーソドックスと聞いていたらしく、試合が始まってみてサウスポー、しかもあんなガンガン攻めてこられて相当面食らったでしょう。
巻き込まれずにそこから修正していくところは流石!!
3試合目:"感動を呼ぶ男"藤本翔大の相手は高校バスケ界のリアル宮城リョータ!?
3試合目はLUSHジムの若手ボクサー藤本翔大選手が登場。
ここまでの戦績は6戦1勝(1KO)2敗(1KO)3分。
なかなか結果が出ず苦しんでいますが、この引き分けの中には圧倒的実力で全日本新人王となった武藤涼太選手との試合と、2024年の中日本新人王で全日本新人王候補の木附大己選手との試合も含まれています。
結果は出ていないが実力は確か!!
ただ一つ、内股で腰が高く、右ストレートがフック気味になっているところが個人的にはやや気になる点です。
その藤本選手の対戦相手、宮里駿太選手はなんとこの試合がデビュー戦!
プロで6戦してアマチュア経験もある藤本選手に対し、宮里選手はデビュー戦の上にアマチュア経験もない。
トンデモないミスマッチではないかと宮里選手について調べてみたところ、高校バスケで活躍していた選手のようです。
身体能力めちゃくちゃ高い。。
こういう他競技で活躍した選手が若いうちにボクシングに転向したらどうなるのか??
そういう妄想をしてきたボクシングファンも多いことでしょう。
リアル宮城リョータが3150LUSHBOMUのリングにやってきます(ドキドキ)!!
観戦記:リアル宮城リョータが衝撃の1R TKO勝利
宮里選手の脚力に衝撃が走った一戦。
プロで6戦して後の全日本新人王MVPらと引き分けている藤本翔太選手にデビュー戦の宮里選手。
随分と冒険するなと思いましたが蓋を開けてみたら宮里選手がスピードと驚異の脚力で圧倒。
出入りが速いだけでなく、一歩の踏み込みが深い。
鋭く深く踏み込み、藤本選手の反撃はバックステップで回避。
間合いの外から一気に距離を詰めてまた間合いの外にエスケープ。
試合開始1分で藤本選手からダウンを奪い、その後にパンチをまとめてTKOで勝利。
ダウンを奪い、再開後に宮里選手が距離を詰める時のフットワーク、ぴよーんぴよーんと跳ねながら距離を詰める姿は正にリアル宮城リョータだった。
バスケットボール界から来年の新人王トーナメントの台風の目になりそうな面白い選手が出てきました!!
4試合目:元ヤンランカー溝越斗夢登場→怪我により中止
4試合目に登場するのはLUSH緑ジムの日本ランカー溝越斗夢選手。
溝越選手曰く、緑ジムは「輩みたいな人が多いジム」。
その中でも代表格な元ヤンオーラを放つボクサーがこの溝越斗夢選手。
過去には狂犬亀田京之介選手相手に喧嘩ファイトで敗北したこともあり。
京之介選手と麦茶選手の乱闘の元祖はこの溝越選手なんです。
気持ちの強さ、風貌と、往年のボクシングファンにはどこか懐かしさを感じさせるボクサーですが、キャリアを積む中で足を使って戦うアウトボクサーとして成長しています。
荒さは今もありますが、この荒さが無くなってしまったら溝越選手らしくないのかも。
対戦相手のアヌチャ トンブア選手の戦績は10戦6勝(5KO)4敗(4KO)。
勝っても負けてもKO決着のボクサーなのでKO決着必至!!
>>溝越斗夢 〜俺の最高到達点〜 #1(Travel TV)
>>溝越斗夢 〜家族やファンのためにも〜 #2(Travel TV)
この試合は溝越選手の怪我により中止となりました。
5試合目:叩き上げ魂を持った3150エリート花田颯がOPBFランカーに挑む
5試合目には僕が大好きなボクサー花田颯選手が登場します。
アマチュアキャリア豊富な選手達を揃えて3150エリートとして亀田興毅氏が売り出した時がありましたが、花田颯選手のハートはエリートというよりは叩き上げ。
強い奴に立ち向かって食ってやる!!
という熱いハートがとても好き。
ボクシングも下半身が強く「ズドン!!」と飛んでくるパンチに回転力が魅力的。
双子の兄、誠さんがトレーナーを務めており、ボクシング界の若貴、そしてボクシング界のタッチ的な立ち位置の花田兄弟であります(南ちゃん役はいるかな?)。
対戦相手のデンマーク ケビド選手はOPBFランキング8位。
前戦で世界挑戦経験もあるジーメル マグラモ選手と12Rのフルラウンド戦い抜いた選手。
はっきり言って強敵です。
花田颯選手はまだ22歳。
出来ればもっと安全な相手と戦って欲しいと毎回思うのですがそうしないのが花田颯。
フルラウンド戦い抜いて僅差で良いので判定で勝利を勝ち取って欲しいと願います。
観戦記:東洋太平洋ランカーに主導権を取るが悔しい負傷ドロー
推しの花田颯選手が登場。
好きな選手になればなるほど心配してしまうもので、
サウスポー相手にどうだろうか?
いきなりこんな強い東洋ランカーとぶつけて大丈夫?
そんな心配をしていたものの、試合が始まるとそれらは杞憂に。
ケビト選手相手にパワーで勝り、左フックをクリーンヒット。
リーチのあるサウスポー相手に距離で苦労することもなく、右のダブルでの入りも良かった。
安心したのもつかの間、偶然のバッティングで試合続行不可能に。
弾丸のような踏み込み、そこにサウスポーとオーソドックスで頭が当たってしまったら、、
実力的には東洋太平洋ランカーが相手でも問題ないことは短い時間の中で証明しました。
再戦の機会があればこの試合の続きを観たいところです。
6試合目:緑ジム新世代のエース英豪が強敵に挑む
駒澤大学ボクシング部から緑ジム入りした英豪選手はここまで3戦3勝2KO。
僅か3戦ながらデビュー2戦目で日本ランカーの竹嶋宏心選手を破り現在日本ランキング9位。
竹嶋戦をABEMAで視聴した僕は正直この試合は竹嶋選手が勝ったと思いましたけど、3戦目を会場で観戦して分かりました。
英豪めっちゃパンチある。。
フィニッシュの左ボディではエグい音が会場に響き渡っておりました。
アマチュアキャリアのあるボクサーは優等生タイプでキャラが目立たないことも多々ありますが、英豪選手はLUSHBOMUが生み出したノリにしっかりと乗っかって自分も目立ってボクシングを盛り上げようという気持ちを感じます。
しかし今回対戦するロルダン アルデア選手は強敵。
元日本Sライト級と元OPBFライト級王者の鈴木雅弘選手がフィリピンで引き分けた相手がこのロルダン アルデア選手です。
プロ4戦目で挑むには少々危険な相手とのチャレンジマッチに英豪が挑みます!!
観戦記:パワーを証明した英豪が技でも実力を証明した
英豪選手が横綱相撲でアルデア選手に完封勝利。
入場曲はB'Zの「LOVE PHANTOM」自分世代の曲なので毎回テンション上がります。
スタートからジャブで自分の距離を保ち、右ボディストレートを効果的に使い、ディフェンスも良い。
アルデア選手の反撃もしっかりディフェンス。
中盤以降は接近戦でのボディも冴えて要所要所で右ストレートもクリーンヒット。
最後まで積極的に攻めてスタミナも問題なし。
日本でも東洋太平洋でも、この階級でタイトルを狙える自力があることを証明した英豪選手でした。
波に乗ったぞ!!
7試合目:1年振りの政所椋は危険なフィリピーノとOPBFランカー対決
セミファイナルには3150エリートの日本ランカー政所椋選手が登場。
前戦は2023年10月7日なので1年ぶりのリングです。
前戦ではワタナベジムの日本ランカー吉田京太郎選手に2対1の判定で勝利した政所選手。
小ネタですがこの試合後、トイレで渡辺会長がJBCの安河内さんに「2対1だからランキング落ちしないよね?」と牽制球を投げている場を目撃しました。
(吉田選手はその後に連勝して現在ランキング3位)
一方の政所選手は怪我もあってか1年間試合がなかったので日本ランキングは現在Sフライ級の11位。
上位ランカークラスの実力を持つとも言える政所選手ですが、これまた今回対戦するフィリピンボクサーが危険過ぎる。
対戦するアルビン カミケ選手は11戦9勝(4KO)2敗と、KO率はそこそこですが、映像を見ると全身を使ったフルスイングでパンチは相当ヤバい。ヤバすぎる。。
花田颯→英豪→政所椋と、最悪フィリピン人ボクサー相手に3連敗する可能性だって十分有り得るガチフィリピン勢が襲いかかってくる!!
観戦記:政所椋は危険なパンチに億すことなく打ち勝つ
映像通りにカミケ選手のフルスイングは恐ろしかった。
スタートからものすごい突進とフルスイング。
レスリング行為でいきなり減点されるほどのどう猛さ。
やべー選手連れてきてしまったぞ。。
そんな心配をよそに政所選手はスイッチを織り交ぜながら危険なパンチを巧みなボディワークで回避。
体が委縮してガードを固めてしまいそうなパンチの数々に億すことなく対応。
ハートの強い選手です。
メイン:矢吹正道が2度目の世界タイトル奪取へ!!
王座陥落からアキレス腱断裂と度重なる逆境から再び世界の舞台に舞い戻った矢吹正道選手。
拳四朗選手を破って王座を奪取した試合は年間最高試合と称えられた一方、SNS上では故意のバッティングだという批判にもさらされました。
バッティング騒動に対して言えることは一つ。
「ポイントで勝っている側が故意にバッティングするメリットはゼロ」です。
- 減点されるかもしれない。
- 自分がカットするかもしれない。
- 試合では練習でやってきたこと以外は出ない。
- バッティングしようなんて考えていたら練習でやってきたことが出せない。
これだけのリスクを冒してまで、ポイントでリードしている側が故意にバッティングしに行くメリットなんてないんですね。
拳四朗選手を破りチャンピオンとなった矢吹選手はダイレクトリマッチに敗れ王座陥落。
圧倒的な実力を持ちながらイマイチ人気の上がらなかった拳四朗選手はこの矢吹選手との2戦で一気に注目を集めることとなりました。
カリスマ矢吹正道と交わると周囲の選手も輝く。
スターのオーラを纏う矢吹正道選手にはもう一度世界のベルトを巻いてたくさんの選手達に光を当てて欲しいと心から願います。
王者シビ ノンシンガ選手は25歳と若く、戦績は14戦13勝(10KO)1敗(1KO)。
戦績通り強いです。
1敗はしていますが、その相手にもすぐにリベンジしています。
簡単に勝てる相手ではありません。
パンチは恐ろしく切れるし、ガードもしっかり。
厳しい試合になると思いますが、矢吹選手が再びスーパースターとして頂点に君臨する姿を拝めると信じています!!
観戦記:別記事にて掲載
矢吹正道選手世界奪取の感動は以下の記事にて。
個人的にはこの王座を防衛し続けてスターであり続けて欲しいと願うのですが、そんなものに興味はなさげな矢吹正道選手。
減量も限界で階級を上げてオラスクアガ選手への挑戦を希望しています。
こういう選択が出来る男だから惚れてまうんでしょうね。
また次の試合も緊張の一戦になるなこれは。
まずは王座獲得おめでとうございます!!
3150✖️LUSHBOMUは試合以外も楽しめるエンタメ空間
3150✖️LUSHBOMUの興行はボクシング以外にも楽しみがたくさん。
現地観戦するのであればたくさんの飲食店が会場内に並びご当地グルメもたっぷり堪能できます。
更にLush Musicのアーティスト達の生ライブでテンションも上がります。
音楽が苦手であればその間を休憩、飲食タイムにすれば良し。
僕は元々音楽には興味なかったですが、物は試しと輪の中に入ってみたら楽しくなっちゃいました。
個人的にはTAKさんが好きですね。
どうせならグルメも音楽も全部ひっくるめて3150✖️LUSHBOMUを楽しんでしまいましょう!!
配信はABEMAで。
過去の試合や選手紹介はTravel TVでも配信されています。
僕のブログでも過去の会場観戦記を書いていますのでざっとでもご覧になっていただけると嬉しいです。