ネクストモンスター、いやいやネクスト井岡一翔では!?
と世界を嘱望される期待のホープ堤駿斗選手がまさかまさか前日計量に失敗。
体重超過はなんと1.6kg。
体重超過によってJBCより半年のライセンス停止処分を下されました。
世界に目を広げればライアン・ガルシア選手がイカれたパフォーマンスを繰り広げながら1.5kgの体重超過。
格闘技において大きな大きなリスク要因となった体重超過問題。
果たして体重超過はどれくらい増えたのか、JBCの事業報告書より体重超過によって処分されたボクサー数を調べてみました。
2019年〜2023年の体重超過件数推移
では早速、2019年〜2023年の体重超過件数は以下の結果となりました。
年 | 体重超過件数 | 興行数 |
2019年 | 5件 | 177 |
2020年 | 3件 | 92 |
2021年 | 7件 | 147 |
2022年 | 14件 | 173 |
2023年 | 20件 | 179 |
こうしてみると体重超過はハッキリと増えていることが見てとれます。
更に遡って2014年と比べてみると、212の興行があった中で体重超過によって処分されたのは5件。
もっと昔に遡れば体重超過は基本的に起こらないので考えなくて良い心配事でした。
今現在かなりヤバいことになっているということが分かるかと思います。
体重超過が増加することのリスク
体重超過がここまで増えるとビジネスとして見たときのリスク要因がデカすぎます。
これではファンも高額チケットを買うことに躊躇するし、
PPVも前日計量が終わるまでは買わないという人も多数出てくるでしょう。
プロモーターも下手をしたら大損するリスクを毎回抱えることになってしまう。
選手もファイトマネーが手に入らないかもしれない不安を毎回抱えることになってしまう。
プロモーターは赤字を出さないために、
選手はファイトマネーを手にするために、
体重超過でも試合を強行するケースが多くなってくるでしょう。
チケットやPPVを購入したファンは半分シラけた状態で観戦する結果に。
何度もこうした失敗を繰り返したファンはボクシングから離れていってしまうかもしれない。
これだけ問題を抱えた状況でありながら有効な解決策も見つかっていません。
さてさてどうなる未来のボクシング!?
減量は肉体と精神に与えるダメージも非常に大きく、下手をしたら心と体が壊れて再起不能になるかもしれない行為です。
時折、まだプロで数戦しかしていない選手でも10kg前後の減量をしているような情報を目にします。
「周りもそれくらい落としてくるのだから自分も!」
という考えはあるでしょうが、勝ち負け以上に何より大事なのは試合を成立させること。
せっかく今、ボクシングに良い風が吹いてきているところですので、確実に落とせる範囲で戦ってボクシング界を盛り上げて欲しいと切に願います。
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