2024年12月21日(土)にLUSHBOMUの聖地ツインメッセ静岡にて開催される3150×LUSHBOMU vol.3の見どころをお届けします。
- 亀田史郎さんの3150ファイトクラブから生まれ亀田興毅氏が立ち上げた3150FIGHT
- 静岡発の音楽と食とボクシングが融合した新たなスタイルのボクシング興行LUSHBOMU
この二つの興行が融合した3150×LUSHBOMUも早くも3回目の興行に。
未来の世界チャンピオン候補に但馬ミツロのど迫力、この先のストーリーが気になるメキシカン同士の世界戦と見応え十分な興行になっておりますが、キーになるのは第1試合(→第2試合に変更)の盛り上がりと僕は見ています。
なぜメキシカン同士のIBF Sフライ級王座決定戦が日本で開催されるのか!?
3150×LUSHBOMU vol.3第1試合目にはメキシカン同士のIBF Sフライ級王座決定戦が開催されます。
IBF3位のウィリーバルド ガルシア ペレス選手と4位のレネ カリスト選手はいずれもメキシカン。
レネ カリスト選手は亀田和毅選手がメキシコから連れてきたボクサーで、花田颯選手の2戦目での世界ランカーアタックを退けた選手です。
会場でレネ カリスト選手のボクシングを観ましたが、24戦24勝(9KO)というKO率以上にパンチは重たくダメージを与えるものでした。
無理に攻め込まず一定のペースを保っているのでKO率は低いのでしょうがパンチはあります。
メキシカン特有の少し遅れて飛んでくるパンチは体重が乗っていて当て感もある。
一方のペレス選手も爆発力があってスピードではカリスト選手を上回るように見えます。
映像で比較するとややペレス選手優勢にも見えますが、カリスト選手にはぱっと見では分からないメキシカン特有の強さを感じる。
この先どちらかが手にしたベルトに誰が挑むのか、この先のストーリーも含めて考えるととても興味深い一戦。
月田翔一郎(LUSH) VS 秋山星也(名古屋大橋)の4回戦ボクサー同士の因縁対決
3150×LUSHBOMUの今後を占うキーになるのがこの試合の会場での盛り上がりと見ています。
アマチュア時代に対戦経験のある両者による対戦で、
この時は秋山選手が勝利しているようです。
LUSHBOMUの見どころの一つは1試合目の4回戦ボクサーの試合から会場が超満員でノリノリな点。
それが3150×LUSHBOMUになり、vol.1の大阪,vol.2の愛知も多くのお客さんが1試合目から確かに入ってはいましたが、僕が初めて会場観戦したツインメッセ静岡の第1試合はあんなものではなかった。
名もなき4回戦ボクサー同士の一戦が日本タイトルマッチ以上の熱気で行われているLUSHBOMUの興行を見て、これまでの常識を覆される思いをしました。
オリジナルラップに入場曲で4回戦ボクサーが入場し、勝利者インタビューまである。
4回戦ボクサーに破格の演出でスポットが当たる風景は走り出したばかりの頃の3150ファイトを思い出しました。
- 興行が大きくなってチャンピオンクラスの選手ばかりがリングに上がるようになってもこの時の感動は忘れたくない。
- 常識を覆してくれたあの風景が幻想であって欲しくはない。
そんな想いも込めてこの試合に注目しています。
秋山星也選手は前回の試合に1RKOで勝利し、勝利者インタビューで「喧嘩売ってきている奴をぶっ倒したい」と会場に来ていた月田選手の名前を出していました。
こういうくだりも4回戦ボクサー同士の対戦では稀ではないでしょうか。
LUSHBOMUだからこそ作り出すことが出来る4回戦ボクサーの輝ける舞台に注目しています。
リーマンボクサー宮川竜成が再び3150×LUSHBOMUの舞台に登場
関西学院大学出身のイケメン爽やかボクサー宮川竜成選手が2試合目に登場。
デビュー戦から3150FIGHTのリングに上がり、2023年の西日本新人王トーナメント決勝では3150ファイトクラブ出身ボクサーのサモアこと檜皮田 知也選手と倒し合いの大激闘を繰り広げた選手です。
2023年の新人王トーナメントベストバウトと言って良い好勝負でした。
リング上でのイキイキとした表情が特徴的な宮川選手。
サウスポーのスタイリッシュなボクサーですが戦っている時の表情にも注目してみてください。
宮川選手が今回対戦するテイティコーン ラッタナクン選手の戦績は10戦5勝(5KO)5敗(3KO)。
勝っても負けてもKOが多い選手なのでKOが生まれる可能性大。
興行の早い段階でKOが生まれると会場の熱も高まって好勝負が生まれやすくなるもの。
この試合はKOに期待したいところです。
麦茶弟抹茶がMMAファイターとの異種格闘技戦??
お騒がせボクサー?中川麦茶選手の弟中川抹茶選手が3試合目に登場します。
3年のブランクを経て復帰した抹茶選手は元々サウスポースタイルでのスピード感満載のボクシングが武器でした。
復帰する前はスピードはあるがフィジカル系のボクサーにはやや弱く、千葉開選手や高橋竜平選手といったゴリゴリ来るボクサーに得意の距離を潰されて敗れていました。
復帰後はバンタム級からフェザー級に階級アップして体も芯から強くなった印象です。
その抹茶選手が対戦するオーストラリアのロッキー オグデン選手はボクサー以外にもMMAファイターとしての顔も持つ異色の選手。
フィジカル面の課題を克服したことを証明するにはもってこいの相手かと思いきや、ボクサーとしては足を使ったアウトボクシングが主体の選手。
ただし間違いなく体の芯は強いでしょう。
同じスタイルのボクサー同士で抜け出すのは果たしてどちらか??
KWORLD3ジム期待の国体王者森脇龍星が試練の一戦に
極真王者に国体王者と輝かしい実績を持つ森脇龍星選手が3戦目のリングに上がります。
過去2戦は正直対戦相手のレベルも高くはなく、2戦連続KO勝利中。
しかし今回対戦するサルバドール フアレス選手はタフなメキシカンファイター。
プロでも30戦19勝(4KO)9敗2分のキャリアを持つ選手を相手に試練の一戦を迎えます。
序盤は森脇選手がスピードで圧倒するでしょうがこの試合は53.0kg契約8回戦。
プロとしてはまだ正直線の細さを感じる森脇選手。
中盤以降に失速してファレス選手の接近戦に巻き込まれる展開も予想されます。
ヒールオブヒール狂犬亀田京之介がLUSHBOMUのリングに登場
この選手をLUSHBOMUのリングに上げて大丈夫??
という選手が4試合目に登場。
過去にはレフェリーへの暴言でライセンス停止の処分も食らったことのある日本一のヒールボクサー亀田京之介選手。
現在のランクは日本フェザー級4位で15位ですが世界ランクにも名を連ねています。
しかしコアなボクシングファンの大半が亀田京之介選手に関しては「嫌い」もしくは「興味ない」という反応でしょう。
現日本王者の奈良井翼選手にKO勝利をしたこともある実力は確か。
にも関わらずSNSでの発言、試合前の挑発、試合中の態度、挙句はマッチメイクまでも反感を買うもの。
あまのじゃくに思われるかもしれませんが、京之介選手のような時に抑制が効かないボクサーが僕は好き。
リングに上がるのが完璧な人間ばかりじゃ面白くない。
そもそも殴り合いのスポーツなんだからこういう選手もいてくれないと。
人としては駄目かもしれないけど(ごめんなさい)それでもリング上に生きる道がある。
亀田京之介スタイルを貫いて叩かれながら行けるとこまで行って欲しい。
(それと試合後のリング上でのさりげない仕草からはヤンチャだけど憎めないいい奴オーラ出てます。)
さてさてそんなヒールオブヒールな京之介選手がクリーンな印象の強いLUSHBOMUのリングに上がってどんな化学反応を起こすのか??
監獄から戻った天才健文トーレスはこの試合に勝ったら次は世界??
世界ランク1位のレイマートカバリョを破った大アップセットに続き、再び世界ランク1位のKJカタラジャ選手にも勝利した健文トーレス選手。
2戦連続で世界1位に勝利した割にはランキングは上がっていませんが、KJカタラジャ戦で見せた技巧は本物でした。
誰が見ても凄いと分かる体のバネと躍動感は37歳となった今も健在。
絶対に世界を獲ると言われながら消えていった選手がこんな風に戻ってくるとは思いませんでしたね。
この試合にしっかりと勝利すればこの後に控えるIBF Sフライ級王座決定戦の勝者への挑戦の道が開けると見ています。
ヘビー級のど迫力!!大歓声の中の但馬ミツロは必見
ツインメッセ静岡にヘビー級のど迫力がやってきます。
前回の試合で初の敗北を喫した但馬ミツロ選手が再起のリングに。
初黒星で世界までの道のりの険しさを肌で感じた但馬ミツロ選手がどんな進化を遂げるかに注目。
今回は新たにフィジカルトレーニングを取り入れていることが紹介されていましたが、元々但馬ミツロ選手は腰痛持ち。
この腰痛が災いしてデビューが遅れ、十分な練習が出来ない時期も長かったと思われます。
重量を扱った厳しいトレーニングが出来るということはそれだけ腰の調子も良いということでしょう。
ヘビー級の試合はやっぱり会場観戦がお勧めです。
ミツロボンバイエの入場もテンションが上がるし、巨体が躍動するリング上の生々しさはケタ違い。
ワタナベジムの至宝横山葵海を見逃すな!!
近年多くのアマチュアエリートがプロに転向して圧巻のパフォーマンスを披露しています。
ボクシングレベルが非常に高いのは分かるのですが、一方で完成され過ぎていてどこかつまらない気持ちになるのも正直なところ。
そんな贅沢な悩みをぶっ壊してくれる存在がこの横山葵海選手です。
身体能力の高さが異常で笑っちゃいます。
まだまだプロ1戦の無名ボクサーをメインに抜擢した理由は試合を見れば分かります。
横山選手の階級はSフライ級。
まだまだ気が早いと言われるでしょうがすぐにでも世界を狙える逸材であることは間違いありません。
IBF Sフライ級の興行権を3150×LUSHBOMUが持ち続けていられればそのベルトに横山選手が挑む未来も遠くはない。
まとめ:ファンに愛されるボクシング興行LUSHBOMUの方向性を占う日になるか?
以上、3150×LUSHBOMU vol.3の見どころでした。
カードが豪華な分、LUSHBOMUらしさが薄れてしまわないかという危惧もありますがLUSHBOMUを愛するファンの皆様がきっと会場を盛り上げてくれるでしょう。
3150FIGHT色が強いカードの中に入った2試合目の月田翔一郎 VS 秋山星也の一戦がどのように扱われるのか。
3150ファイト vol.0からリングに上がりランカーに成長したアディオスこと佐々木る玖選手のような選手にこの二人が成長していってくれたら嬉しい。
今回は病気でリングに上がれなかった佐野遥渉選手も主役の一人として近いうちに3150×LUSHBOMUのリングに上がって欲しいです。
- アディオス、サモア、ヒロキング、ふなっしーにモリモといった3150ファイトクラブ組
- 佐野遥渉、藤本翔大、月田翔一郎、石崎大二朗(は引退?)といったLUSHボクシングジム組
この二つが融合した興行も観てみたいなぁと両興行のファンとしては思うところでもあります。
ツインメッセ静岡での3150×LUSHBOMU vol.3は今後の3150×LUSHBOMUの方向性を占う注目の興行になるでしょう。
残念ながら今回は会場に行けませんが配信で応援しております。