こんにちはtorajiroです。
キムタク主演の「未来への10カウント」でボクシングに注目が集まりそうな予感がする今日この頃です。
ドラマも結構面白いですよね。
ただ、キムタクのボクシングシーンは頑張っているとは思いますが、僕自身が元プロボクサーという事もあり、どうしても厳しい目で見てしまいます。
アマチュアボクシングの元4冠という肩書きであの動きを見てしまうと、、、
自分と同じような方は他にもいると思いますが、そうした方にお勧めするのが5月13日(金)上映予定の元プロボクサー俳優木幡竜主演映画『生きててよかった』です。
元プロボクサー俳優木幡竜について
木幡竜(コハダ リュウ)氏の経歴を簡単に紹介。
1976年9月生まれの横浜市民。
名門横浜高校ボクシング部で腕を磨き、大橋ジムでプロボクサーとして活動した後に2004年より俳優活動を開始。
主に中国映画で活躍してきた逆輸入俳優。
特に香港のアクションスター、ドニー・イェンの敵役として出演した「レジェンド・オブ・フィスト」のアクションは見事でした。役どころも最後に戦う一番強い敵(しかも役名は力石!!)。
誤魔化しのない本物のアクションで一見の価値ありです。
ドニー・イェンの蹴りをダッキングでかわす動き、バックステップ、フットワークとボクシングで培ったキレのある動きが随所に見られて見応え十分です。
最近のアクション映画のわちゃわちゃとした感じじゃなくて、本物の格闘技に近い興奮を味わえる数少ない映画なのでお勧めですよ。
映画『生きててよかった』あらすじ
さて、こんな日本人では珍しいアクション俳優の木幡竜氏が今回主演される「生きててよかった」のあらすじです。
打ち合いを信条とするファイトスタイルで人気を博したプロボクサー楠木創太選手。
長年のダメージの蓄積で体が言うことを効かなくなり無念のドクターストップ。
引退を余儀なくされます。
これは現実のボクサーでも本当にある話で、激しい打ち合いで勝ち上がってきたボクサーがある時急に勝てなくなる事ってあるんです。パンチに反応出来なくなったり打たれ弱くなったり。
ダメージの蓄積ってこわいですね。。
楠木選手は引退を機に付き合っていた彼女と結婚するも、社会に出ても何をやってもうまく行かず、厳しい現実にぶち当たってしまいます。
これも本当にあるあるで。自分もそうでした。
僕も元プロボクサーですが、ボクシングやっていた頃は仕事でうまく行かなくても「自分にはボクシングがある」という気持ちになれていたのですが、引退して何も無くなってからは同じようにうまく行かなくなった時の落ち込みっぷりは大そうなものでした。
「あー、今自分何にもねーな。。」
拠り所がなくなってぽっかり穴が空いた時のあの気持ちは今思い出しても辛いものがあります。
そんな引退後の苦しい日々を送る楠木選手の元に、ファンを名乗る人物が大金を賭けて戦う地下格闘技のオファーを出します。
一度だけのつもりでこのオファーを受けた楠木選手は、忘れていた興奮を思い出し、地下格闘技の世界にのめり込んでしまいます。
果たしてこの先の楠木選手に待ち構えているものは!?
彼の生き様が紡ぐ未来はどこへ向かうのか!?
というあらすじ。
どうです??ワクワクしません??
ボクシングシーンでの対戦相手はあの名ボクサー
アクション界のスーパースター ドニー・イェンにもアクションを認められた元プロボクサーの木幡竜氏がボクサー役で主役。
それだけでボクシングシーンには期待が膨らみますが、ボクシングシーンで対戦相手をつとめた選手もまた豪華。
@ryo199401111さん。
こちら誰かと言いますと、大橋ジム所属の現役ボクサー、世界戦の経験もある第34代東洋太平洋スーパーフライ級チャンピオン松本亮選手です。
ちなみに松本選手はキムタク主演ドラマ「未来への10カウント」でキムタクが演じる桐沢祥吾と同じ元高校4冠。
56戦も戦って3敗しかしていないのは凄すぎます。
ボクシングシーンにリアルなボクサーを使うと役者のボクシングスキルとの違いがありすぎて逆に安っぽく見えてしまう事もありますが、木幡さんも元ボクサーですし、そこは心配ないでしょう。
ボクシングシーンも格闘シーンも誰もが納得のガチっぷり
「生きててよかった」の一番の見どころは地下格闘技のファイトシーンですが、YouTubeにそのリハーサルシーンがアップされていました。
それがこちら↓
まるでマススパー(寸止めのスパーリング)を見ているよう。
元ボクサーなので当然ですがちゃんと腰の入ったパンチを打っていますし、普通の役者さんの演技とはレベルが全然違う事がお分かりいただけると思います。
引き際で悩み苦しんだ方必見の作品
自分が元ボクサーという事もあり、ボクシングを題材にしたドラマや映画は毎回楽しみにしているのですが、一方でボクシングシーンで興醒めしてしまうことも何度もあります。
「生きててよかった」は興醒めする心配はなさそうなのでストーリーに没頭出来そう。
上映を待ち侘びていますが、ボクシングに限らず、何かに夢中になり、身を引いた経験のある方は誰しも辞めた後に悩み苦しんだ日々があるのではないでしょうか。
そうした経験のある人には必見の作品となりそうな予感がします。
ボクシングでは「パンチは麻薬」なんて言葉もありますが、一度リングに上がってしまうとあの生きるか死ぬかの興奮が忘れられなくなってしまう選手もたくさんいます。
今でもたまに会う元ボクサー達って刹那的に生きる人が多く、後先考えずその瞬間に全てをかける人種なので、爆発的な力を発揮する一方で、引退後の日々では苦労している仲間も少なからずいます。
そうした元ボクサー達にも思いを馳せながらこの映画を見てみたいなと思っています。
題材が題材なので大ヒットとなるかはわかりませんが、何かしら賞を受賞するような誰かの心に深く刺さるような一作になる予感がしています。