LUSHBOMU

新たなボクシング興行LUSHBOMUが現地観戦の問題を克服

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。Xも投稿していますのでフォローいただけると嬉しいです。

2024年6月23日(日)にツインメッセ静岡で開催されたLUSHBOMU vol.4を現地観戦してきました。

噂と配信の映像で『音楽と食とボクシングが融合した』非常に盛り上がった興行であることは事前情報で分かっていましたが、

torajiro

現地に行けばどこかしら問題は露呈するもの!!

という気持ちもどこかに持ちつつ会場に足を運びました。

結論から先に申し上げると↓

LUSHBOMU は僕が長年感じていた会場観戦時の課題を見事にクリアした驚きの興行でした。

本記事では先にボクシングの会場観戦時の問題点を指摘した上で、それらの問題をLUSHBOMUが如何にして克服していたかを紹介します。

全ての側面が他のボクシング興行においても応用可能なわけではありませんが、部分的にせよ他の興行でも活かせる面はあると考えています。

ボクシング現地観戦時の問題点

先にボクシングの現地観戦時の問題点を見ていきましょう。

配信があることによる待ち時間の問題

配信ありのタイトルマッチがある注目興行は会場の演出も派手。

会場にいれば臨場感も味わえます。

しかし一方でKO決着があっても配信の関係で時間調整が発生することも、、

時には何故か分からぬ時間調整で長時間待つこともあります。

自宅で観戦していればその間に夕飯の支度をしたり洗濯物をたたんだり出来ますが、会場ではすることがない。

  • しかも席は狭い。
  • 席を立ってもすることがない。
  • そもそも座席間隔が狭いので席を立つのも戻るのも一苦労。
  • そうこうしている間にKO決着の熱も冷め、観戦疲れが蓄積されていきます。

待ち時間の長さとその間のすることの無さは現地観戦時の大きなストレスであり、この間に帰ってしまう観客も一定数存在します。

1試合目は観客が殆どいない

会場観戦のあるあるで、1試合目はお客さんが殆どいません。

世界戦で広い会場を使用している場合、この客席ガラガラは非常に寂しい。

せっかく期待のホープがリングに上がるのにと寂しい気持ちになります。

勝利者インタビューや煽りVで会場の熱が冷める

配信がある興行の場合、

  • 試合前に煽りVが流れ
  • 入場の演出があり
  • 勝利者インタビューがあり

こうした演出によって試合のテンポはやや悪くなります。

KO決着で会場がざわついている勢いそのままに次に行きたいところですが、

この間が長いと段々と会場のテンションが下がっていくのを感じます。

この点でLeminoボクシングは配信がありながらもテンポが非常に良く会場の熱を下げずに次々進むので神興行が生まれやすいです。

興行のテンポの良さと配信のバランスを取るのは非常に難しい。

長丁場の興行でメインが始まる頃にはクタクタ

1試合目で客席ガラガラな点を先に課題として挙げましたが、

1試合目から観戦している場合、メインが始まる頃には疲労で意識が朦朧としてきているのもまた事実。

長丁場な興行だと1試合目からメインの試合が終わるまで6時間以上かかることもあります。

その間狭くて身動きの取りづらい席にずっと座っていたらそりゃ疲れます。

ハーフタイムショーの間も気になるのは帰宅時間

3150FIGHTが興行の合間に取り入れているハーフタイムショー。

これはこれで楽しいコンテンツではあるのですが、終了時間が遅くなると帰宅時間の不安も。。

torajiro

休日の興行で終了時間が21時を過ぎると途中で帰りたい気持ちが。

昼過ぎから観戦していて19時、20時にハーフタイムショーが始まると「何時に帰れるかな??」と帰宅時間が気になってきます。

ハーフタイムショーの間やショーが終わった後に帰っていくお客さんを見ると複雑な気持ちになります。

試合を盛り上げるためのショーによって帰宅者が増えて現地の観客が減ってしまうんですから。

メインが終わると勝利者インタビューも聞かずに猛ダッシュで帰宅

これはボクシング興行のあるあるですが、メインの試合結果が分かると同時に多くの観客は一目散で会場から出ていきます。

メジャーな選手の場合でもそこは変わりません。

後楽園ホールで田中恒成選手が試合をした際も勝利者インタビューの時点で残っているお客は1割もいませんでした。

終了時間も遅いし、みんな混雑を回避して急いで帰りたいもの。

LUSHBOMUが乗り越えた現地観戦の課題

torajiro

続いてこうした現地観戦の課題をLUSHBOMUがどうやってクリアしていたのかを紹介。

あらかじめ進行が分かっているので帰宅時間が読める

LUSHBOMUは事前に試合の進行スケジュールが共有されており、当日のパンフレットにも細かなタイムテーブルが記されていました。

これはとても有難い配慮。

例えば僕の場合、終了時間が19:00過ぎになることがあらかじめ分かっていたので、それならばと翌日に休みを入れて静岡に一泊することにしました。

この情報が事前に分かっていなかった場合、メインの間も帰りの電車が気になり、勝利者インタビューも聞かずに会場を飛び出して帰路についていたでしょう。

LUSHBOMUは独自の配信媒体Travel TVでの配信があるため、KOで試合が早く終わると他の配信ありの興行同様に時間調整が発生します。

時間調整はあっても事前に進行表が明示されているので次は大体何時からと分かる点は安心。

1試合目から会場は大入り

LUSHBOMUは音楽あり、飲食ブースありの興行で12時過ぎの会場オープンから続々と人が入り試合前に昼食を取っている方も多数。

torajiro

かくいうtorajiroもその一人。お昼はSoupmenの牡蠣ラーメンを食していました。

食後には飲食ブースの席に座り自家焙煎のコーヒーを飲みながら優雅にオープニングLIVEを楽しむ余裕っぷり。

そして始まった1試合目。

周囲を見渡すと4回戦の試合にも関わらず会場を見渡すと観客でいっぱい!!

昼食を取ってLIVEを楽しんで、1試合目が始まる頃には既に会場は熱気で満たされていました。

torajiro

こんなのボクシング興行ではあり得ない!!

興行が間延びしても会場の熱を逃さない

LUSHBOMUの驚きの点は4回戦ボクサーの試合後にも勝利者インタビューがある点。

4回戦のうちからインタビューに慣れ、人に見られることに慣れることは競技者として上を目指す上ではとっても重要。

ただ、これを通常の興行で1試合目からやっていると興行が間延びして熱気が冷めていきます。

しかしLUSHBOMUの場合は次の試合前に選手の応援ラップが始まり会場がノリノリに。

入場前のこの応援ラップで客席の熱が上がるのでそのテンションのままに試合を楽しむことができます。

興行が長丁場になっても休憩スペースが多数

現地観戦の大きな課題である観戦疲れ。

これに対してLUSHBOMUは素晴らしい解決策を提示してくれました。

LUSHBOMUの会場には飲食用の座席とテーブルが多数用意されており、自席での観戦に疲れた時も行き先があります。

疲れてきたら席を立ち、クレープを食べながらしばらく休憩。

座席も前後の間隔が広く取られており、他の観客への迷惑を気にせずに席を立てるような工夫がなされていました。

観戦に疲れて席を立ってもどこからでも観戦できる

観戦に疲れて席を立ってもLUSHBOMUの場合はどこにいても試合を生で観戦することが出来ます。

飲食ブースや休憩スペースが全て会場内に内包されているため、どこにいても試合観戦が出来てしまう。

色んなスペースに人が散っているので後方の自由席も空席があってゆったり観戦が可能。

自由席の一番後ろからでもこのとおりの見え方。

(自由席最後列の更に後ろから立ち見で撮影。この席がなんと3,300円。)

写真はライトでボケていますが肉眼ならもっとはっきり見えています。

興行途中のミュージックLIVEの際も席を立ってステージ近くまで行って音楽鑑賞していました。

(細川バレンタインさんとSNSでやり合って仲良くなってた呂布カルマさんも登場。あの舌戦も伏線??)

LUSHBOMU vol.4はトータル6時間程の長丁場の興行でしたが全く観戦疲れはありませんでした。

  • 食事を取ったり
  • 自由席スペースで休憩したり
  • ミュージックLIVEを見るためにステージ近くに行ったり

会場内をふらふら移動しながら観戦していられたので飽きなく観戦疲れもなく。

こんなボクシング興行は初めてです。

メイン終了後も観客が帰らない!?

メインイベントは静岡のジムから初の世界チャンピオンを目指す地元のスター佐野遥渉選手が登場。

試合は芸術的なボクシングで判定勝利。

そこから通常だとドッと観客が帰っていくものですが地元のスターの勝利者インタビューを待って殆どのお客さんが残っていました。

勿論多少は帰るお客さんもいましたが「何でこんな良いタイミングで帰るの!?」なんて声が挙がるくらいに逆に帰るお客さんの方が稀でした。

佐野選手への期待もそうですが、LUSHBOMUという興行に対するファンの愛も深いのでしょう。

他にも色々LUSHBOMUの良かった点

LUSHBOMUは現地観戦の多数の課題を克服しただけでなく、会場全体の雰囲気も良かった。

観客にプロレス観戦時のような興行愛があった。

観客の選手そしてLUSHBOMU を応援したいという気持ちが伝わる温かい興行で汚いヤジもなし。

ご年配の方からちびっ子達まで老若男女客層も幅広かった。

僕も客席で近くのちびっ子と戯れながら観戦し、

お隣の方にも「今どの辺まで進んでますかね?」と声をかけられてお喋りして。

アットホームな空間での試合観戦は新鮮で心が洗われました。

(勝利者インタビューは興奮したお客さんが前に乗り出して見えず、、ま、でも仕方ない。)

まとめ:LUSHBOMUは必見のボクシング興行

最後にLUSHBOMUの現地観戦で良かった点をまとめます。

  • 事前に進行表が共有されていたため終了時間の目処が立った。
  • 飲食ブースやオープニングLIVEがあって1試合目開始時には会場は大入り。
  • 演出で間延びしても入場ラップで盛り上がって熱量が消えない。
  • 座席の間隔が広く席を立ちやすかった。
  • 席を立った際にもLIVEを立ち見したり、飲食ブースに行ったり、自由席で休憩したりと行き場があった。
  • どこにいても試合がよく見えた。
  • メインが終わっても勝利者インタビューが終わるまでお客が帰らない。
  • 会場がLUSHBOMUファンの愛に溢れていた。

こうしてまとめると完璧過ぎるLUSHBOMU。

更には会場には亀田興毅さんや矢吹、力石兄弟やマッチョトレーナーやボクシング選手名鑑のせきちゃんや、ボクシングファンならお馴染みの方々をあっちでもこっちでもお見かけします。

どこまでも完璧過ぎるLUSHBOMU。

更なる欲を言えばテーブルはなくて良いので椅子だけの休憩スペースがもっとあっても良いかもしれない(高齢の方も多かったので)。

一長一短あるけれど、もうあと数センチ席幅を広くとっても良いかもしれない。

子供が楽しめるスペースがあっても良かったかもしれない(縁日ゾーンとか?)。

ただ、これらはあくまで思いつきのレベルで何かしら難癖をつけるために挙げてみたまでの意見です。

それくらいにLUSHBOMUは素晴らしかった。

試合後に1泊しての静岡一人旅も楽しかったです。

まだまだ行ってみたいところもあるので次のLUSHBOMU開催も楽しみにしています。

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