こんにちはtorajiroです。
2022新人王トーナメントフェザー級は目立った注目選手がいないことが特徴。
東日本は新人王トーナメント3度目のエントリーボクサー同士が3度目の正直を賭けて争う事になりそう。
西軍代表は8年振りに復帰した選手が制するか?
挫折を経験した選手達の活躍に注目の階級です。
東日本の柿元蓮、廣瀬祐也は3度目の正直に賭ける
東日本で優勝の可能性が高い選手を2選手挙げるならワタナベジムの柿元蓮選手と協栄ジムの廣瀬祐也選手でしょうか。
この2選手はいずれも2021年、2020年の新人王トーナメント途中で敗戦しており今回が3度目の正直。
柿元選手は2021年は全日本で優勝した"チケットを売る男"渡邊海選手に敗れ、2020年も同じく全日本を制した平野和憲選手にトーナメント途中で敗れました。

被弾の多さがやや気になる選手ですが、競り勝ってここまで8戦して5勝3敗。
準決勝で当たる池田健哉選手はパンチがあるので不用意に被弾すると危ないかもしれませんが、キャリアの差で競り勝つのではないかと予想しています。
同じく3度目の挑戦の廣瀬選手も2021年の新人王トーナメントは渡邊海選手に敗れ、2020年は東の決勝で平野和憲選手に敗れた吉田諒選手に敗れています。
廣瀬選手は基本に忠実なサウスポースタイルで、サウスポー独特のやりづらさはそこまでなさそうですが、足を使い出入りの良いボクシングをします。
ガードも固く4R同じペースで戦える強さがあります。
準決勝で対戦する酒田風吹選手はサウスポー。前戦で戦った宮田ジムの橋場選手もサウスポーでしたが、サウスポー同士も全く苦にする様子もなく、むしろサウスポーは得意そうに見えました。

各選手大きな差はありませんが、穴のない廣瀬選手が東日本を制する可能性が高いと予想しています。
西日本の決勝で西条葵が12年越しの優勝なるか
西日本で注目している選手は升田ジムの西条葵選手。
西条選手が初めて新人王トーナメントに出場したのはなんと2010年。
2010年、2011年の新人王トーナメントに出場し敗れ、当時は2度までしか出場資格がなかったのでトーナメントはそこで断念。そしてその後2013年の試合を最後にリングから遠ざかります。
ところがそれから2021年に復帰すると、トーナメントに3度目まで出場可能になった事を受けて再度新人王トーナメントにエントリー。
初戦では負けたら定年引退のボクサー田邉俊介選手にKO勝利。

その次の試合にも勝利して西日本の決勝に駒を進めました。
西日本の決勝で対戦する中村泰斗選手はまだ1戦しかしていない選手のため、キャリアの差で勝って優勝すると予想しています。
中日本、西部日本は決勝棄権で試合間隔が懸念
中日本、西部日本は何もフェザー級に限ったことではありませんが、決勝戦の試合を棄権する選手が多く、どちらもフェザー級の決勝戦は行われませんでした。
ちなみに西部日本の決勝はわずか3試合。中日本は5試合という状況でした。
チケット価格は西部日本は10,000円のみ。中日本は10,000円か8,000円。
どれだけボクシングが好きな人でもこれでは中々チケットを買ってはくれないでしょうね。
地方の苦境を感じる事例かなと思います。
中日本のフェザー級代表で中日ジムの富平謙伸選手が最後に試合をしたのは2022年3月27日で、1階級でトーナメントに勝ち上がっている細川兼伸選手に敗れています。
西部日本の代表でHKスポーツジムの岡本恭佑選手が最後に試合をしたのは2022年4月17日。この試合はKOで勝利しています。
西部・中日本新人王対抗戦が行われるのは10月2日のため、それぞれ半年前後の試合間隔が出来てしまいます。
トーナメントに出場していながらここまで試合間隔が開いてしまうのは気の毒ではありますが、ここからは西日本との対抗戦があり、全日本と連戦になるので、勝ち上がればキャリアを積むチャンスはあります。
HKスポーツジムの岡本選手は18歳とまだ若く、2戦2勝。
HKスポーツジムはジュニアボクサーの育成に定評があるので、岡本選手も新人王で活躍して知名度を上げる事になるかもしれません。
まとめ
2022年新人王フェザー級は3度目の正直に賭けるボクサーが集結。
その中でも升田ジムの西条葵選手の新人王トーナメント初参戦は2010年。
12年越しの悲願達成となれば喜びもひとしおでしょう。
西条選手に頑張って欲しい気持ちはありますが、東日本の3度目の正直組、西部の無敗の岡本選手も気になるところ。
昨年の渡邊海選手のようなスターボクサーとは路線はまた違いますが、挫折を乗り越えて頂点を目指すボクサー達の活躍に注目です。
追記:西日本新人王決勝観戦記
西日本の決勝は希望も込めて12年振りの悲願にかける西条選手を応援していましたが、結果はWozジムの19歳、中村泰斗選手が4RでTKO勝利。
西条選手は気迫溢れるボクシングをしてくれましたが、足がついていきませんでした。
引退したボクサー同士で話すと皆揃って足がついて行かなくなるという話になるのですが、西条選手もその状況に陥っているように見えました。
試合全般を見ていて足がついて行かずに上体が先行しているなと思う場面が多々ありました。
中村選手はキャリアはまだ浅く、19歳と若いですが、あの試合中全く変わらない表情は対戦相手からしたら恐いです。
勝った瞬間も全くリアクションなかったですし、あれは嫌ですね。
親父ギャグ言った時に若者にあんな表情されたらもうどん底まで突き落とされます。
日常生活ではおじさんに優しくして欲しいですが、試合中のあの表情はとても良いと思います!
追記:東日本新人王準決勝観戦記(9/26,9/27)
9月26日(月)は柿元選手がTKO勝利。
序盤から技術の差を感じるものの、時折見せる池田選手のラフな攻撃も危険な匂いが。
ポイントではリードしているように思われた柿元選手ですが、3Rに強引に攻めた池田選手の右アッパーをもらいダウン。
痛烈なダウンでしたがダメージはそれほどでもなく、再び自分のペースに持って行き最終ラウンドに右ストレートで倒し返してTKO勝利。
柿元選手は上手さを感じ、池田選手は身体能力の高さを感じた一戦でした。
9月27日(火)は廣瀬選手が冷静な試合運びで酒田選手をポイントアウト。

廣瀬選手は派手さはないですが淡々と終始自分のペースで戦うので崩しにくそう。
フィジカルの強い酒田選手が強引に飛び込んでフックを振るっても全く動じる様子もありませんでした。
東日本の決勝は際どい戦いになりそうです。
攻撃力はやや柿元選手、ディフェンスは廣瀬選手。若干廣瀬選手が優勢でしょうか。
追記:西部・中日本新人王対抗戦観戦記
西部の岡本恭佑選手と中日本の富平謙伸選手の一戦は岡本選手の綺麗なボクシングに対し、富平選手が飛び込んで仕掛ける展開。
岡本選手は上手いのですがまとめる場面、明確にポイントを取る場面がなく、どこか本来の動きが出来ていない印象を持ちました。
対する富平選手は吹っ切れたボクシングでやりたいボクシングが出来たのでは。
フェザー級は東西通して突出した選手がいないためやや地味な印象の階級ですが、逆に言えば全員に優勝の可能性があるということ。
岡本選手も技術レベルは高い選手なので、ここから一皮剥けて優勝する可能性も十分有り得ます。
追記:東日本新人王決勝観戦記

柿元蓮選手と廣瀬祐也選手による3度目の新人王対決。
中間距離での探り合いになるがここはサウスポーの廣瀬選手がやや優勢に左を当てる。
柿元選手はパンチのもらい方があまり良くない。
柿元選手は最後まで廣瀬選手のペース間合いを崩せずこの展開を崩せずにシャットアウトされてしまいました。
どこかで柿元選手の攻撃が爆発する場面も期待していましたが、廣瀬選手はこの新人王トーナメントを通して安定したボクシングを見せており穴がない。
追記:西軍代表決定戦結果
西部日本新人王中で唯一西軍代表決定戦で勝ち上がったのがHKスポーツジムの岡本恭佑選手。
岡本選手は上手いのですが明確なポイントを取れない課題もある選手。
西軍代表決定戦では西日本新人王の中村泰斗選手を相手に先手を取って勝利。
岡本選手は上手いのですが、スピードはそこまで感じず、東日本を制した廣瀬祐也選手と比べるとやや劣る印象があります。